尖閣諸島沖中国漁船拿捕事件について・その3

 9月7日付朝日新聞は、以下の記事を掲載している。

 尖閣諸島沖で海保巡視船2隻と中国漁船接触、けが人なし
2010年9月7日12時37分
 7日午前、尖閣諸島久場島付近の東シナ海で、石垣海上保安部(沖縄県石垣市)所属の巡視船「よなくに」(1349トン)と「みずき」(197トン)に相次いで中国のトロール漁船(166トン)が接触した。2隻は甲板の支柱が損傷するなどしたが乗組員にけが人はないという。漁船は日本の領海内で操業していたといい、第11管区海上保安本部は同日午後、漁船を停船させて漁業法違反の疑いで立ち入り検査を始めた。
 海上保安庁によると、漁船の乗組員は15人ですべて中国人。午前10時15分ごろ、久場島の北北西12キロ付近で、よなくにが操業していた漁船に領海から退去するよう警告したところ、動き出した漁船の左舷側の船首が止まっていたよなくに左舷側の船尾にぶつかり、そのまま逃走。同56分ごろには同島の北西約15キロで別の巡視船とともに漁船を停船させようとしたみずきの右舷に、漁船の左舷側が接触したという。漁船はさらに逃走を続けたが、午後1時前に同島の北西約27キロの日本の排他的経済水域EEZ)内で停船したという。
 尖閣諸島は日本に加えて、中国、台湾も領有権を主張している。
http://www.asyura2.com/10/warb5/msg/670.html

 この記事では、「よなくにが操業していた漁船に領海から退去するよう警告したところ、動き出した漁船の左舷側の船首が止まっていたよなくに左舷側の船尾にぶつかり、そのまま逃走。」とされている。
 これに対して、9月7日付毎日新聞の記事では、「7日午前10時15分、操業中の中国漁船を海上保安庁の巡視船「よなくに」(1349トン)が発見、領海外へ退去するよう警告した。漁船は逃走し、よなくにに接触」とされている。
 この朝日新聞の記事と毎日新聞の記事では、接触と逃走の前後関係が食い違っている。朝日新聞の記事では停船していた「よなくに」に漁船の船首がぶつかったとあるのに対して、毎日新聞の記事では漁船が逃走後に「よなくに」に接触したことになっている。