2008-01-01から1年間の記事一覧

米大統領選オバマ勝利に寄せて

1970年代末頃から約30年間にわたる世界の潮流は,経済における新自由主義,政治における保守主義・伝統主義・民族主義・国家主義等々の右翼的潮流,思想におけるポストモダニズム等々であった。 こうした潮流は,冷戦終結以降は一層鮮明となり,世界の…

アメリカ寸描

7月下旬に私用で約1週間,アメリカのロスアンジェルス近郊とその南の都市サンディエゴを訪れる機会があった。わずかな期間の滞在だったが,その際の感想を述べておきたい。 現在の日本では,アメリカに関する情報はふんだんにあって,実際に行ってみると,…

他を嘲る者の品格

確か,1960年代半ばだったか,日本が英国のGNPを正に抜かんとしていた頃,英国の大衆紙が日本人バッシングの記事を掲載した。 それは,日本人が犬を虐待しているというもので,着物を着た日本人男性がステッキで犬を殴りつけている写真が掲載されてい…

北朝鮮問題を考える(2)

北朝鮮を巡っては,様々な問題が重層し,錯綜して,その解決は困難を極める。しかし,解決の道筋を考えてゆくためには,これら錯綜する諸問題を一度,分離し,問題毎にその本質と解決策を探る作業が不可欠である。その後にもう一度リンクさせるかどうかは,…

映画「靖国」の感想

李纓(Li Ying)監督の映画「靖国」を,十三の「第七藝術劇場」で観てきた。 9時半開演の初回で,客席の入りは6割程度か。 国家意思と遺族感情が複雑に交錯する靖国神社問題を体系的に論じるだけの時間も意欲も,今の私にはない。 ここでは,映画を観ての…

光市事件テレビ放送に関するBPO意見書

光市母子殺害事件では,テレビディアを中心に,控訴審の弁護団に対して,激しいバッシングが繰り広げられた。 これに対して,弁護団の安田弁護士,足立弁護士を初めとする 「光市事件報道を検証する会」 http://www.jca.apc.org/hikarisijiken_houdou/ は,…

チベットの騒乱

北京オリンピックを前に,中国のチベット自治区で中国の抑圧的政治への抗議行動が拡大し,一部は暴動化して,世界の耳目を集めることとなった。 聖火リレーも抗議活動の標的となり,世界各地で聖火リレーが妨害される事態になった。 チベット人は独自の言語…